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名探偵ポワロ映画新作ベネチアの亡霊レビュー【私の好きなアガサ・クリスティ6】

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ベネチアの亡霊ブログレビュー
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アガサ・クリスティ原作の映画「ベネチアの亡霊」を鑑賞してきました。原作との違いや感想などをレビューしてみます。

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名探偵ポワロ映画【偉大なる俳優ケネス・ブラナー版】3作品目をブログレビュー

タイトル通りなのですが、ケネス・ブラナー版の映画レビューは「偉大なる俳優ケネス・ブラナー」であることにつきるんですよね。アガサ・クリスティとかポワロ以前にケネス・ブラナーであることが全面に出ている作品です。

ケネス・ブラナーとは?

そもそもケネス・ブラナーという俳優はどんな人なのかというと…

サー・ケネス・ブラナー(Sir Kenneth Branagh CBE, 1960年12月10日 – )は、イギリスの俳優、映画監督、脚本家、プロデューサー。「ローレンス・オリヴィエ[1]の再来」と呼ばれ、シェイクスピア俳優として有名。

Wikipediaより

若い方にはハリーポッターシリーズのギルデロイ・ロックハート役や『マイティ・ソー』の監督として知られているかもしれませんが、そもそも私が映画にどっぷり浸かっていた30年前位から、すでに「才能あふれる」とか「イギリスを代表するシェイクスピア俳優」と冠が付く”偉大な俳優”でした。

ただ偉大というだけではなく、1993年にはシェイクスピア劇『から騒ぎ』にデンゼル・ワシントンを起用。今では珍しくないですが、当時は黒人俳優がシェイクスピア作品に出演するのは稀で、そういう斬新なところも「才能あふれる」一面かと。

若い頃のデンゼルは本当に超絶美男子だったのよ↓

個人的には監督作品の『魔笛』を観たときは凄くシビれました。その頃オペラにハマっていたので、いやいや映画でオペラって?と思ったのですが、いざ観てみるとオペラ観劇では見えない演者の口元のドアップとか、映像美とか…。

”オペラを映画で見せる”ことへのアンサーがきちんとあって、やっぱり偉大なるケネス・ブラナーだわ〜、と感心したのです。

パパパパパパゲーナでおなじみの魔笛↓

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ポニーキャニオン

そんな偉大なるケネス・ブラナーが近年、監督兼主演として作っている映画が名探偵ポワロ(ケネス版はポアロ表記)シリーズ。今回の『ベネチアの亡霊』は3作品目になります。

『ベネチアの亡霊』の原作は『ハロウィーンパーティー』

原作はアガサ・クリスティのハロウィーン・パーティ

ただし、あくまでも原作。シリーズ1作めの『オリエント急行殺人事件』と2作めの『ナイル殺人事件』が基本的に原作に沿って作られていたのと比べると、3作めの『ベネチアの亡霊』は、ほぼ映画オリジナル脚本と言っても良いほど脚色されています。

オールスターキャスト!

今回の映画化に伴い、原作『ハロウィーンパーティー』とスーシェ版ドラマ『ハロウィーンパーティー』を再見したのですが、改めて謎解きものとして純粋に楽しめる作品だな〜と思いました。

『ベネチアの亡霊』ブログレビュー

ここからは今回の映画版『ベネチアの亡霊』レビューです。

原作の舞台はベネチアではないし…。「ポワロ」「オリヴァ婦人」「リンゴ」「ハロウィン」といったモチーフのみが利用されている印象で、原作とは大きく違った作品になっています。

そもそも、ケネス・ブラナー版のポワロのキャラクター自体が、原作とはかけ離れている面が多いんですよね。ケネス・ブラナー版のポアロは偉大で尊大な印象を受けますが、原作のポワロはもっと複雑なキャラクターです。

もちろん偉大な名探偵ではあるものの、卵型の頭髪・小男・褒められるのが好き…などと揶揄されています。

階級社会のイギリスの中の奇妙な英語を喋る外国人(ベルギー人)という特異な存在でありながら、実際は懐の深い・思慮深い・人の痛みがわかる素晴らしい人間…それが原作やスーシェ版の名探偵ポワロ像、私が好きな名探偵ポワロ像です。

ただしケネス・ブラナー版が嫌いか?というわけではなく、原作やスーシェ版とは別物の作品ととらえ「偉大なる俳優による、偉大な原作の映画版=大作娯楽映画」として見るには最高に面白いです。

前2作は、まさに大作の名にふさわしい仰々しさでしたが、今回は一転してホラー要素が強く、舞台も閉ざされた空間の密室ミステリー。映像もストーリー展開も素晴らしかったです。

今回はほぼ2時間で収まるコンパクトな作品、ホラー要素も強めなので動画配信にピッタリな作品だと思うんです。でありながら、映画館では音響や映像美など「映画館で見て良かった」と思わせる作られ方もしていました。

その辺が、やっぱり「偉大なるケネス・ブラナー」作品だな〜と。

ケネス・ブラナー版のポワロシリーズはこれが最後かな?とも思うのですが、ここまで原作に沿わない作品でOKがでるなら、元妻エマ・トンプソンをミスマープルに迎えてポワロとマープル夢の共演!みたいな映画を撮ってくれたらファンとしては嬉しいのに〜と妄想はつきません。

名探偵ポワロを自宅で楽しむ方法

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私のイチ推しポワロ役デヴィットスーシェさんが演じるテレビドラマシリーズ「名探偵ポワロ」は U-NEXTで見放題になっています。

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以上、ベネチアの亡霊レビューでした。「私の好きなアガサ・クリスティ」シリーズ、あわせてご覧いただければ幸いです。

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