旅行好きな方に今、大注目のオールインクルーシブ型リゾート滞在。ただし、日本のオールインクルーシブって海外と、ちょっと違うのでは?という意見も見受けられます。
何が魅力なのか?海外との違いはどんなところか?を知れば、新しい旅のチョイスも見つかりますよ。
目次
オールインクルーシブとはどういう意味なのか?を知り次の旅行で新しい楽しみ方を
オールインクルーシブ/オールインクルーシブリゾートという言葉をご存知ですか?近年、静かなブームになっている、オールインクルーシブ。
オールインクルーシブとは、旅行の代金に宿泊代のみならず食事代、ドリンク代、プールやサウナなどの施設利用料、体験を楽しめるアクティビティ料金など、滞在に必要な諸々の代金が「ALL=オール=すべて・INCLUSIVE=含まれている・包括されている」という意味を指しています。
オールインクルーシブに交通費は含まれていないことがほとんどなので、主にホテルなどの宿泊施設に対して「オールインクルーシブ型リゾート」などと表現されることが多くみられます。
オールインクルーシブリゾートの始まりは?
魅力的なオールインクルーシブ型の宿泊を提供し始めたのはクラブメッドと言われています。
クラブメッド(仏: Club Méditerranée、英: Club Med)は、1950年にジェラール・ブリッツによって創業された、フランスのパリに本社を置く国際的なバカンス会社。2012年に中国の復星国際に買収された。旅行代金にホテル施設内の食事やドリンク、プールやリラクゼーション施設の利用料金、マリンスポーツなどのアクティビティー料金がほぼ含まれている「オールインクルーシブ」というホテルプランを始めた企業である。
wikipedia
筆者も20年近く前に海外のクラブメッドに5日間程度滞在をして、オールインクルーシブの魅力を始めて知りました。
日替わりで変化に飛んだ食事は連泊しても飽きることはありません。GOと呼ばれる各国から集まったスタッフがゲストをサポートしてくれ、忘れられない感動を提供してくれる、まったく新しい旅の体験に感動したことが昨日のことのように思い出されます。
日本のオールインクルーシブは邪道?
リゾート内で旅のすべてが完結するオールインクルーシブ、その魅力が広まり、近年は日本でも「オールインクルーシブ」という言葉を使う宿泊施設が増えてきています。
けれども、現在の日本ではオールインクルーシブ=飲み放題付き、という表現で使われることが多いようです。
欧米と日本のオールインクルーシブ表記の主な違い
提供内容 | 欧米型 | 日本型 |
食事 | 昼食も含めた3食提供が主流 | 夕朝食の2食提供が主流 |
アクティビティ | 基本的に料金に含まれている | 別途提供の場合が多い |
エステ・スパ | 欧米でも別料金の場合がある | 基本的に別料金 |
ラウンジ・アルコール | 基本的に料金に含まれている | 基本的に料金に含まれている |
もっとも大きな違いは、昼食にみられます。欧米ではブランチ(朝食と昼食を一緒にする)文化が発達していることもあり、オールインクルーシブリゾートでは夕朝食だけでなく、昼食もしくはブランチスタイルやラウンジでの軽食も昼の時間帯に提供されている場合が多いです。
また欧米型の場合アクティビティの多くが料金に含まれていますが、日本型の場合はトレッキングやスターウォッチング、バナナボートなど通常の提供でも安価なもののみが無料アクティビティとして提供され、その他は別途料金を徴収するというスタイルが多くみられます。
そのため、旅慣れた方からは「日本のオールインクルーシブはオールインクルーシブにあらず」といった批判も聞こえています。
ただし、そもそも休暇の楽しみ方のスタイルが欧米と日本では大きく違います。例えば、オールインクルーシブの元祖クラブメッドが生まれたフランスでは1ヶ月近いバカンスを楽しむので、宿泊施設に豊富な食事やアクティビティは不可欠です。
逆に日本ではバカンス文化がないので長くても3泊、通常は1泊か2泊しかせず、その間に観光地も巡りたい=宿泊施設でアクティビティや昼食を楽しむ時間がない、という側面があります。
そのため、現在の日本型のオールインクルーシブは1泊2食+飲み放題が主流になっています。また「オールインクルーシブ」ではなく「インクルーシブ」と銘打って飲み放題やラウンジ利用を謳っている宿泊施設も増えてきています。
有名なホテルチェーン大江戸温泉物語もTAOYAと銘打って続々と日本型のオールインクルーシブの展開を始めています。
日本型オールインクルーシブを楽しもう
「一泊二食付き」「リゾートホテル」という表現は知っていても、「オールインクルーシブリゾート」という表現を知らない旅行好きな方もまだまだ多くいらっしゃいます。
日本型のオールインクルーシブ滞在は、今後もっともっと発展をしていく宿泊スタイルといえるのではないでしょうか。